Top > ウヨロ川の生態系とサケ - サケと動物との関係
川に遡上し産卵を終えると、すべてのサケは死んでゆきます。
ウヨロ川には秋から初冬にかけて、たくさんのサケの死体(ホッチャレ)が残されます。これらのホッチャレは他の動物の貴重なエサとなり、陸の生態系を豊かに保つのに役立っています。
オジロワシ、オオワシは翼を広げると2m以上にもなる大きなワシで、ウヨロ川には冬越しのためにやってきます。ホッチャレはオジロワシ、オオワシの冬越しのための貴重なエサとなっています。ウヨロ川では10月〜2月頃、河畔林にとまったり、川の上空を旋回したりしてホッチャレを探すワシたちの姿が見られます。
ハシブトガラス、ハシボソガラス、トビ、カモメの仲間(主にオオセグロカモメ)などもホッチャレをエサとしています。オオセグロカモメは川に流れ出てしまったサケの卵をついばむ姿が観察されています。
キタキツネやエゾタヌキも秋から冬にかけてホッチャレをエサとしています。雪が多い年には、積もった雪の下からホッチャレを掘り出して食べています。
キタキツネやエゾタヌキはウヨロ川の周りにたくさんすんでいて、秋から冬にかけてホッチャレをエサにしています。雪が多い年には、積もった雪の下からホッチャレを掘り出して食べています。
これらの動物は川から河畔林の中へホッチャレを引っ張り上げるので、他の動物たちがホッチャレを食べやすくなるのにも役立っていると考えられます。
ハエは10月中旬頃まで、ホッチャレに卵を産み付けます。ハエの幼虫(ウジ虫)や成虫が、小鳥たちの餌になっている可能性もあります。
川に流れ出したサケの卵は、川の魚たちの餌になっています。10月にアメマス(エゾイワナ)を釣って食べたものを調べたところ、100%がサケの卵でした。
冬は動物たちにとってはエサが少なくなる厳しい季節です。川岸に残されたホッチャレは、動物たちが冬を生き抜くための貴重なエサとなっているのです。
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